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ご紹介, 装幀の仕事(孝四郎)

眞船 豊 『白魚』  1951年

眞船 豊 『白魚』 創元社 1951年

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「カバーは白地に灰茶・灰緑でデカルコマニー、文字は黒。表紙は白地に周囲藍の縁どり、背文字は灰緑。」(恩地邦郎・編『新装普及版 恩地孝四郎 装本の業』、掲載、邦郎によるコメント、156頁。)『新装普及版 恩地孝四郎 装本の業』三省堂サイト:https://www.sanseido-publ.co.jp/publ/gen/gen4lit_etc/onchi_sohonwaza/

 

ご紹介, 装幀の仕事(孝四郎)

太宰治 『パンドラの匣』 1946年 

太宰治『パンドラの匣』(名著初版本復刻)河北新報社 1946年

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恩地邦郎・編『新装普及版 恩地孝四郎 装本の業』(三省堂)に掲載されていないのは、所蔵本が復刻本であったためと思われる。

ご紹介, 装幀の仕事(孝四郎)

伊庭孝『シューマン』

伊庭孝『シューマン』(アルス楽聖叢書)、アルス、1930年

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「赤滑クロスに黒漆、線が金箔。背は黒漆下刷りの上に和字金箔押し。黒はピーコック・ブルー、オリーヴ色の2色刷り。」(恩地邦郎・編『新装普及版 恩地孝四郎 装本の業』、掲載、邦郎によるコメント、127頁。)『新装普及版 恩地孝四郎 装本の業』三省堂サイト:https://www.sanseido-publ.co.jp/publ/gen/gen4lit_etc/onchi_sohonwaza/

ご紹介, 装幀の仕事(孝四郎)

『ホヰットマン詩集 草の葉』 (有島武郎譯)1946年

『ホヰットマン詩集 草の葉』(有島武郎譯) 富岳本社 1946年

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恩地邦郎・編『新装普及版 恩地孝四郎 装本の業』には、第2巻(1947年刊)が
掲載されている。「カバーは淡茶和紙に茶色地模様と鉄紺で文字。表紙は雲母紙に
オリーヴ色と藍。」(147頁)とあり、これは表紙の文字が色違いの、巻数が明記
されていない第1巻と思われる(国立情報学研究所サイト該当ページ:https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN0125567X)。

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ご紹介, 装幀の仕事(孝四郎)

三木露風 『神と人』 1926年

三木露風 『神と人』 新潮社、1926年

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明るい青の布表紙の背と平に金の凸版刷り。背はその上に金箔押し。淡紫の身変え四に、扉は黒と紫の2色刷り。

(恩地邦郎・編『新装普及版 恩地孝四郎 装本の業』掲載、邦郎によるコメント、116頁)。

『新装普及版 恩地孝四郎 装本の業』三省堂サイト:https://www.sanseido-publ.co.jp/publ/gen/gen4lit_etc/onchi_sohonwaza/

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著者自身による装幀へのコメントあり。仲間内で親しみを表すときにしばしば「恩地孝」が用いられる。

ご紹介, 装幀の仕事(孝四郎)

坂口安吾『安吾巷談』 1950年

坂口安吾『安吾巷談』 文芸春秋新社、1950年

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「三方折装。茶とくすみ黄の地色に木版技法で紙片と糸の刷り潰し。この地紋が表紙裏まで、周囲の白地を生かして通る。文字は紺色。」(恩地邦郎・編『新装普及版 恩地孝四郎 装本の業』、掲載、邦郎によるコメント、154頁)。

『新装普及版 恩地孝四郎 装本の業』三省堂サイト:https://www.sanseido-publ.co.jp/publ/gen/gen4lit_etc/onchi_sohonwaza/

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ご紹介, 装幀の仕事(孝四郎)

エミール・ゾラ『女優ナナ』 1946年

エミール・ゾラ(山本恭子編)『女優ナナ』(世界名著者物語文庫)新文社,1946年

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「茶と橙で連続模様。」(恩地邦郎・編『新装普及版 恩地孝四郎 装本の業』掲載、
邦郎によるコメント、145頁)。
『新装普及版 恩地孝四郎 装本の業』三省堂サイト:https://www.sanseido-publ.co.jp/publ/gen/gen4lit_etc/onchi_sohonwaza/

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ご紹介, 装幀の仕事(孝四郎)

クラスノフ 『双頭の鷲より赤旗へ 上巻』 1930年

P.クラスノフ 『双頭の鷲より赤旗へ 上巻』(大木篤夫役) アルス、1930年

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「白布に黒・朱赤・黄3色のプリント。箱は濃紺と赤、扉は黒と赤。いずれも直線的で
大胆なデザインである。」(恩地邦郎・編『新装普及版 恩地孝四郎 装本の業』掲載、邦郎によるコメント、129頁)。

『新装普及版 恩地孝四郎 装本の業』三省堂サイト:https://www.sanseido-publ.co.jp/publ/gen/gen4lit_etc/onchi_sohonwaza/

 

孝四郎、邦郎がともに使用し、後に邦郎がある程度整えたアトリエの書棚は、孝四郎の
生前にそうであったかのように、感性の赴くままといった様子に設えられていた。

そこでは美術史、博物誌、民族誌、民俗誌から政治社会思想書、さらにはファンタジーや
児童書などに至る、さまざまなジャンルの書籍が使用原語のいかんを問わず、違和感なく共存していた。

ただし孝四郎が装幀作品や蔵書から日頃の振る舞いに至るまで政治社会的な主義主張にはいささか無頓着で、それが宮内省式部職の家の子供としての躾に支えられた振る舞いと 混在していたことに、邦郎はあまり共感していなかったように感じられる(元子の印象)。

とはいえ邦郎も、特定の政党や政治的主義主張の支持者を標榜することなく、政治社会のことは家族のあいだの教養として食卓の話題に挙げる程度であった。

だからといって邦郎は、勤め先の私立高校の同僚や部下の、社会活動家として血気盛んに邁進するものに対して偏見をもったり抑圧的な態度をとったりすることはなかった。

結果、学生運動華やかなりし頃、家の応接間が負傷した教師の臨時救護所となったこともあり、家族は大いに胆力を鍛えられたものである。

 

 

 

 

 

ご紹介, 装幀の仕事(孝四郎)

室生犀星 『三吉ものがたり』1946年

室生犀星 『三吉ものがたり』 新洋社、1946年

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「白地に黄・臙脂・藍3色刷り。すべて筆描き。」(恩地邦郎・編『新装普及版 恩地孝四郎 装本の業』、掲載、邦郎によるコメント、145頁)。

『新装普及版 恩地孝四郎 装本の業』三省堂サイト:https://www.sanseido-publ.co.jp/publ/gen/gen4lit_etc/onchi_sohonwaza/

記載されているクレジットは「装幀・扉・カット 恩地孝四郎」(装幀、扉には振り仮名あり)。

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ご紹介, 装幀の仕事(孝四郎)

薄田泣菫『太陽は草の香がする』1926年

薄田泣菫『太陽は草の香がする』アルス、1926年

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「表紙は艶なしの灰白緑クロスに鼠緑で凸版押し。背文字金箔押し。カバー・扉は鸚鵡緑と橙の2色刷り。」(恩地邦郎・編『新装普及版 恩地孝四郎 装本の業』、掲載、邦郎によるコメント、117頁)。

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蔵書印あり。